「むすめ」
おかあさん。
私はおかあさんが嫌いだった。
私は………本当の娘じゃないから。
だから、ずっと心を開かずに暮らしてきた。
でも、みゅ〜が死んでひとりぼっちになったとき、おにいちゃんとおねえちゃんが私の前に現れた。
そして……。
「う〜…」
「どうしたの、繭…?」
「……」
「なにか悲しいことあった…?」
「……」
「そう…可哀想にね」
「……」
「繭…ほら、おいで」
「う〜…」
「ほら、繭」
「う〜っ…」
「ほんとうに悲しいときはね、泣いたって構わないのよ」
「……」
「ほら、繭、おいで」
「……うぐっ…うあああああぁぁぁぁーーーーーんっ」
そして、初めておかあさんの膝で泣いた……。
あの日から、私たちは本当の母娘になれたのかもしれない。
たとえ、血が繋がっていなくても…心を分かちあえるようになったのだから…。
ありがとう。おかあさん。
それなのに…おかあさんはわたしを置いていってしまった…。
おかあさん…今日、大好きな人が帰ってきたよ。
でも…わたし…泣いてもいいよね?
本当に悲しいときは泣いてもいいって…おかあさんが教えてくれたんだから。
ベットの上のおかあさんは眠っているように見える。
最後…おかあさんの膝で泣くのは今日が最後だ。
だけど忘れない。
おかあさんがくれた想い。
これからもおかあさんはいつでも側にいるから。
おかあさん。
私の大好きなおかあさん。
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