お風呂でイノセント!!
〜 天然巨乳 VS 寂しい貧乳 湯煙旅情編 〜 協力 : パルさん
「……くちゅんっ!」
気が抜けるような美琴ちゃんの可愛らしいくしゃみ。
「そ、それより、どこかで服を乾かしたいな……風邪ひいちゃう」
そんな訳で……。
…………。
………。
……。
「でも、凄いよね。地下にこれだけ大きなお風呂作るなんて〜」
……僕たちはお風呂に入る事になった。
擦りガラスになっている引き戸を開けて、タオル一枚を胸に巻いただけの美琴ちゃんがお風呂に入ってくる。
「そうですよね〜。いくらくらいのお金が掛かってるでしょうか?」
由梨奈ちゃんもまた、タオルを巻いただけのセミヌードの姿で大浴場に足を踏み入れる。
「こ、これで、男女をちゃんと分けて風呂を作ってくれてれば、なお良かったんだけどね」
…僕は、努めて二人の方を見ないようにして、タイル張りの壁に書かれた富士山を眺めながら口を挟んだ。
待ってるから先に入ってきてよ……と言ったのだが。
「ダ〜メっ、風邪引くでしょ。気にしないから、一緒に入ろうよ!」
と言われて、一緒に入る羽目になってしまったのだ……。
「………」
……恥ずかしいやら、嬉しいやらで、とても平常心ではいられない。
由梨奈ちゃんは膝を抱えて浴槽に浸かっているからまだいいとして、琴美ちゃんなんか、前の方をタオルで押さえてるだけ。しかも立ち上がってる。
あれって、後ろから見たら……。
「…………」
……うあっ!!なっ、何を想像してるんだ、僕はぁっ!?
慌てて壁の富士山に目をやる。
…一富士、二鷹、三茄子。
科学者らしい、論理的な思考でなんとか理性を保つ。そう、僕は理性派なんだから。
「ねね、慎一郎さん、そんな隅っこで………って、ええぇっ!?」
「…?」
僕に声をかけてきた美琴ちゃんが、驚いたように言葉が止まった。
何事かと思い、悪いとは思いつつも、チラリと二人に目をやる。
…美琴ちゃんが驚いたままの表情で固まっている。
由梨奈ちゃんは笑顔のまま、手ぬぐいを浴槽につけて、空気を入れて遊んでいた。
…時々、「マブチの水中モーターがあれば…」とか呟いているが。
固まったままの美琴ちゃんの目線を追ってみると………。
「………」
………なるほど。僕は納得してしまった。
美琴ちゃんの目線の先。そこにあったのは……由梨奈ちゃんの見事な胸の谷間だった。
どうやら、美琴ちゃんは胸に自信がないらしい。
「いいお湯ですね〜」
「………はっ!?そっそそそっ、そうね………」
そんな事は露知らず、気持ち良さそうに美琴ちゃんに話しかける由梨奈ちゃん。
美琴ちゃんも慌てて正気に戻り、相づちを打つ。
…まあ、美琴ちゃんも嫌な事を忘れて、お風呂を楽しむべきだろう。なに、時間が解決して………くれる可能性もなくもないさ。
僕は視線を富士山に戻し、ゆっくりと肩まで湯船に浸し……。
「ところで、美琴ちゃんって、胸小さいんですね」
「っっっ!!?」
……ぐおぉっ!!由梨奈ちゃん、触れてはいけない傷に塩を塗り込むような発言をいきなりかっ!?
「おおおぉぉぉ大きけりゃ、いいって訳じゃないわよっ!!!」
美琴ちゃんは大声をあげて必死に反論する。まるで、自分の存在意義を否定されたかのような力の入りようだ。
「そうですか〜?」
しかし、由梨奈ちゃんは余裕の声。揺るぎない自信に満ちあふれていた。
「だって、大きいと、いろいろ出来ますよ?」
「いっ……いいいっいろいろっっ!?」
美琴ちゃんが驚愕の声をあげる。
いろいろって……何だ?いけないとは思いつつも、聞き耳を立ててしまう。
「ええ。例えば、胸で挟んで…………て、舌先でこう…………と♪」
ななな何を挟むんですかっ、由梨奈ちゃんっ!?
「そっ、それくらい、私だってっ……………あ、あれ?……………あれれ?」
…シクシクと美琴ちゃんのすすりなく声が聞こえる。
由梨奈ちゃん1ポイント先取。
「だ、大事なのは、大きさじゃなくて………そうっ、形よ、形っ!!」
だが、美琴ちゃんも負けてはいない。
「でも、私、形もいいですよ♪」
チャップン、チャップン…というスイカでも水際で揺らすような音と共に、湯船に波が立つ。
「くーーーっっ!!」
由梨奈ちゃん2ポイント先取。
どうにも、美琴ちゃんには分が悪いようだ。
「そっ、そうだっ!何も挟まなくたって、こう……の先で………をグリグリっと……」
どどどどこをグリグリするんですかっ、美琴ちゃんっ!?
「みっ、美琴ちゃんっ!?いったい、どこで、そんな高等テクを〜〜〜っっ!?」
今度は由梨奈ちゃんから驚愕の声があがった。
これで、美琴ちゃんも1ポイント。いや、2ポイント分はあるか?
しかし……。
「……………」
…………。
………。
……。
「……だから、そんなのはそのうち、タレるわよっ!!」
「へっ、へえ〜〜〜………美琴ちゃんって、あばあちゃんになってからが勝負なんですね♪」
「きーーーっっ!!慎一郎さんはどっちが………って、あれ?」
「きゃあっ!?慎一郎さんが血の池に浮かんでますぅ〜〜〜っ!!」
「大丈夫っ!慎一郎さんっ!?」
「……………だっ………大丈夫じゃないです……………」
………僕は自分で出した鼻血に染まった湯船に浮かんでいた。
…無垢の瞳が、モニタを見つめていた。
少女……そして、その傍らに座す黒い猫。
少女のか細い指先が、モニタの上をなぞる。
そして、ふと自分の胸元を見下ろす。
「………」
どこか、人形染みて見えるほど均整の取れたその唇が、わずかに形を変えた。
「あの二人………必ず殺してあげるんだよっ!」
……少女はその小さな胸に、決意を抱いた。
「……ニャ?」
TOPへ戻る