大福男、雪の平原でイエティと戦う!! 〜パイロット版〜


ウィーンッ!ウィーンッ!

吹雪の中の高槻御殿に、切り裂くような警報が鳴り響く。

「くっ…見つかったか!すまねえ。深山さん…」
「何言ってるんですか!椎名さんっ!!私が無理にお願いしてついて来たんですから」
椎名照八と深山実は、高槻御殿に潜入してたいた。
「…申し訳ありません……私の為に無理をなさったせいで…」
二人にすまなそうに言う少女。
監禁されていた彼女を助けた際、警報装置に触れてしまったのだった。
「えーと…今上…華穂さんでしたっけ?そんなこと気にしないで下さいよ。それが、俺の仕事なんですから」
にっこり笑って、華穂に答える照八。

「いたぞっ!女以外は殺せっ!!」

ドキューーーンッ!!

「ふっ…急所は外してあるぜ」
くるくると拳銃を回した後、懐にしまいながら笑う照八。
彼は、インターポールの腕利き刑事であった。



「ぐっ…」
「しっかりして下さいっ!深山さんっ!!」
だが、逃走の最中、相手の撃った流れ弾が、実の胸を貫いていた。
倒れそうになる実を支える華穂。
「…くっ…すみませんね。今上さん…」
「……今上さん。あんたは、この部屋で、深山さんの手当をしておいてくれ」
鍵の開いている一室を確認すると、拳銃を取り出し、弾の残数を確認する照八。
…残りは一発。
「椎名さん?……まさかっ!?」
華穂の顔が青ざめる。
「…なに。ちょっとかき回したら、すぐに戻ってきますよ」
にっこり笑う照八。
「い…いけない…椎名さん…ぐっ…はっ!!」
照八を止めようとするが、吐血しその場に倒れる実。
「深山さんっ!!」
あわてて、実を支え直す華穂。
「じゃぁ………頼みましたぜっ!!」
「っ!!」
照八はそれだけ言うと走り出していた。



とある部屋の中。
華穂は懸命に手当をするが、実の血は止まらない。
「…今上……さん…」
「しゃべっては駄目です!深山さん」
「…私は………もう…駄目です…」
「何を言うんですかっ!?」
「…お願いが…あり…ます…こ…れを…」
震える手で、掛けていたペンダントをはずす実。
「…彩の…形見……雪見に……娘に…」
実は、最後の力を振り絞って華穂の手を握り、白い宝石のようなもののついたペンダントを押し込んだ。
「駄目ですっ!深山さん、ご自分の手で…」
だがその時、華穂の手を握っていた実の手から力がふっと抜けた。
「っ!!み……やま…さん?深山さん!深山さんっ!!」
実の体に覆被さって泣き崩れる華穂。
その手には、実の残したペンダントが涙に濡れていた…。



…つづかない。(爆)






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