KOHさん作
惑いは永遠
『うっす、おれ、バニ山バニ夫!
よぉ、どうした、長森、元気ないねぇっ!
いいか、長森!
おまえのそばに、とんでもなく鈍感で頭の悪い男がいるだろう!
ときには、おまえさんを罵倒したり、なじったりするかもしれない!
でもな、許してやってくれ!
我慢して、そばにいてやってくれ!
どんなことをしたってな、そいつはおまえのことが好きなんだから!
だからな、長森!
元気なくても、そいつには元気のいい笑顔を見せてやってくれ!
そうすれば、バカだから、そいつは幸せでいられるんだ!
な、頼むぜ!
そしてっ!
そして、そのバカがいないときでも笑っていろよな、長森!
引きつりそうな限界の笑顔で、笑ってろよな!
じゃないと、あいつが戻ってきたときに、寂しい思いをするからな!
以上、バニ山バニ夫が贈る、叱咤激励のことばでした!
さらばぴょん!』
自称、バニ山バニ夫という縫いぐるみから取り出されたレコーダーは、それだけ言うと沈黙した。
でも、お兄ちゃんはもう一度ボタンを押そうとはしなかった。
その横顔は、とても…とても寂しそうだった。
「お兄ちゃん?」
「みさお、これ、戻しておいてくれ」
すっと、黒いレコーダーを手渡される。
お兄ちゃんの覚えていない、お兄ちゃんの想いの詰まった言葉。
「うん…でも、お兄ちゃん…」
「ん?」
こんな事は言いたくない。言うつもりはなかったけど。
でも…。
「…なんだか、すごく寂しそう…だよ」
こっちに来てから、お兄ちゃんは泣き虫だ。
いつでも強くて、絶対に泣いたりしないって思っていたお兄ちゃんが、また、泣きそうな顔をしている。
「…なんでかな…なんで、こんなに寂しいのかな…みさおもいて、長森だっているのに…」
…やっぱり、違うの…かな…。
何回やり直しても、駄目、なのかな…。
それは考えたくもない事。
でも、お兄ちゃんの本当の望みは…。
「みさお、どうしたんだ?」
「え、あ、ううん、何でもないよ、ほら、これ、直して瑞佳お姉ちゃんに返さないと!」
もう少し…もう少し考えさせて…ね、お兄ちゃん。
−−− KOHさんより一言 −−−
1次創作物:ONE 輝く季節へ
2次創作物:雫さんの『或いはこんな日常』
3次創作物:爽やかSS
4次創作物:これです…もう、わけ分からん(笑)
爽やかSSの続き…なのかな…。
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