ダナゾール
ダナゾールは、男性ホルモンであるテストステロン由来のくすりで、カプセルのまま内服します。作用は、男性ホルモンに似たはたらきをしますので、脳の下垂体に作用し、性腺刺激ホルモンの分泌を強く抑えることにより、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を少なくします。そのため月経、排卵がとまり人工的に閉経状態になります。また、病巣にも直接作用し病巣を小さくします。このようなくすりのはたらきで、ひどい下腹部痛や腰痛などの症状をやわらげます。
●副作用として、むくみ、体重増加、肝機能障害、にきび、性器出血などがみられることがあります。また、男性ホルモン誘導体のくすりであるため、多少男性化するような副作用がでることがあり、まれに声が太くなったり、体毛が濃くなったりします。その他一時的に閉経状態にするため、更年期によくみられるほてり、肩こり、頭痛などがみられることもあります。また非常にまれに血液が血栓傾向になるようです。(固まりやすい)
●服用中は、副作用のむくみに加えて、食欲を増進する作用もあるので、間食などはひかえ目にし、体重が増加しないように注意しましょう。また、めまい、手足のしびれなどがみられるときは、早めに医師に報告しましょう。ダナゾールは女性胎児の男性化をおこすことがあるので、妊娠していないことを確認してから、一般的には月経周期の第2〜5日目より服用します。
●なかには薬を止めても元に戻らない人もいるので、気づいた時点ですぐに中止しましょう。
●使用量を減らして半年以上使う低用量長期治療もあります。副作用をできるだけ減らし、「病気の時間をある程度止める期間」をできるだけ延ばそうというものです。ただ、まだ確立された治療法ではなく、実際に患者が使いながらデータを積み重ねている臨床研究段階です。
ダナゾールでは、100mgを1日4錠飲む通常量から、減らしていきます。たとえば、最初の4週間は400mg使い、300mg、200mg、100mgと、四週間単位で減らしてみて、もっとも都合のよい量を探すのです。ただし、かなりの割合で不正出血(この不正出血は子宮内膜の反応によるもの。病気や異常ではないとの見方)が起こり、排卵の可能性もあります。血液検査で血中エストロゲンをはかり、あまりに高すぎる場合は使用量を増やします。
●ダナゾールの局所治療
ダナゾールを、膣坐薬や、子宮リングや膣リングにつくり変えて、膣や子宮に直接挿入する治療があります。ダナゾールには、GnRHアゴニストにはない病変への直接作用や免疫改善作用がありそうです。それで、膣や子宮という局所に直接入れておくことで、付近の病巣に対して毛細血管を介した直接効果が期待されています。
ダナゾールには肝機能障害がつきものです。これは、飲み薬ゆえに全身の血管をめぐって肝臓で代謝されるためです。局所治療では肝臓の負担がほとんどないと言われており、実際に副作用が激減するという報告も複数の病院からあります。子宮腺筋症や深部病変に効いているという報告もあります。薬剤師なら、錠剤を膣坐薬につくり変えることはできるそうです。
いずれもまだ研究段階です。係り付けの医師によく相談して決め、行ないましょう。
(本よりの抜粋)
医者からもらった薬2001年版 効能効果 子宮内膜症
警告 血栓症を引き起こすおそれが
あるので、異常が認められた場合は、
使用を中止し、直ちに主治医に連絡し
て下さい。
一般的注意 女性胎児の男性化を起
こすことがあるので、妊娠していない
ことを確認してから服用をして下さい。
定期的に肝機能検査を受けて下さい。
注意すべき副作用 血栓症、劇症肝炎
その他の副作用 発疹、浮腫、体重増
加、にきび、不正出血、悪心、嘔吐、
GOT/GPTの上昇、肩こり。(0.1-5%未満)光線過敏症、多毛、色素
沈着、脱毛、帯下の増加、胃部不快感、
食欲亢進、食欲不振、便秘、下痢、関節
痛、筋肉痛、頭痛、神経過敏、倦怠感、
耳鳴り、めまい、不眠、顔面紅潮。
(0.1%未満)黄疸、耐糖能の異常、性欲
亢進、性欲低下。
服用してはいけない人 血栓症の既
往歴、重篤な肝機能障害、腎機能障
害、診断のつかない異常性器出血、妊
婦、授乳婦。
慎重に服用する人 肝機能障害、心
疾患、腎疾患、てんかん、偏頭痛(体液
の貯留による症状悪化のおそれ)、
糖尿病。
相互作用 ワルファリンカリウムで出
血傾向、カルバマゼピン、シクロスポ
リン、タクロリムスの作用を増強。
くすりの事典2001年版 ■適応症 ●子宮内膜症●乳腺症
作用と特徴 内分泌器官の活動をコン
トロールしている脳の下垂体に働いて
黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモン
の分泌を抑え、卵巣の機能を抑制して、
子宮内膜組織の増殖を抑えます。
使用上の注意 月経の2〜5日め
から約4ヵ月間服用します。医師の慎重
な観察のもとに治療が行われるので、
指示された用法・用量を守りましょう。
薬の使用が禁止されている人
血栓症の既往歴、重い肝障害・肝疾患、
重い心疾患、重い腎疾患のある人や、
診断のつかない異常性器出血のある
人、妊婦、授乳婦などは使用できませ
ん。
使用に注意が必要な人 肝障害・
肝疾患、心疾患またはその既往歴、
腎疾患またはその既往歴、てんかん、
偏頭痛、糖尿病のある人なども使用
にあたっては注意が必要なので、医師
または薬剤師に相談してください。日常での注意 妊婦は使用できないので
服薬中はホルモン剤以外の方法で避妊を
おこなってください。
副作用 にきび、皮脂の分泌増加、むくみ、
肩こり、発疹、色素沈着、脱毛、紅斑、帯下
の増加、乳房縮小、乳房痛、吐き気、嘔吐、
胃部不快感、胃痛、食欲亢進、食欲不振、
便秘、下痢、口の渇き、口内炎、関節痛、
筋肉痛、しびれ、神経過敏、倦怠感、頭痛、
めまい、眠気、耳鳴り、不眠、精神不安、
熱感、かゆみ、発汗、顔面潮紅、膣炎、
動悸、眼精疲労、味覚異常、嗄声、多毛
などがおこることがあります。
また血栓症を引きおこすことがあるので、
下肢の痛み・むくみ、激しい頭痛、吐き気、
嘔吐、めまいなどが現れた場合は、使用を
中止してすぐに医師に相談してください。
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