Paranoia No.1
2000
金管六重奏 2Trps,1Horn,2Trbs,1Tuba (4:00)
「パラノイア」とは「妄想症」のことで、神経性 疾患の一つです。今までの作品と違い、このような病的な心理状態を表した曲 ですので、ずいぶん複雑だし、聴いていて疲れる曲になってしまいました。こ の曲では「誇大妄想」的なものを表してみました。例えば、「私は平将門の生 まれ変わりである」とか言って奇妙な行為をする人、「いつか世界は自分のも のになる」と信じて疑わない人、「自分は100年に一度の作曲家なんだ」とい って作曲活動に没頭する人など、みんなパラノイアなのでは?(専門でないの で自信はないですが)そんな人たちのテーマソングのつもりで作ってみました。 パラノイア傾向のある人なら、この曲のすごさがわかるはずです。
曲は、2つのフレーズがさまざまに変化し、途中で有名なファンファーレ を織り交ぜながら進行していきます。はじめのフレーズは5音音階でわらべ歌 風、次のフレーズは付点のリズムの下降形でバロック風にしてみました(ここ がすごいギャップ)。ファンファーレについては説明しませんが、青金ならで は、というところでしょうか。大きく3つに分かれ、それぞれ同じテーマで始 まります。この曲に調性はありませんが、特徴的な和音として、例えば下から 「ソ−ファ−ミ−レ」と7度で重なるようなものを多用してます。ところで、 金管アンサンブルといえば、五重奏、十重奏が一般的ですが、六重奏の面白さ も広めたいなあ、という気持ちもあって、六重奏にしました。実際、六重奏の 音の厚みとか、広がりとか、もっと評価してもいいんじゃないかな?
青金7回目の演奏会で初演。この曲は、めずらしく、作り始めてから3年もかかって完成しました。 それだけに思い入れも強い曲です。