牧師からのメッセージ
         芦名牧師からのメッセージ


   「この方をお迎えして」

                                      芦名昌利
   マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。
、       この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださるかたです。
                                  マタイ1章21節

[聖書]マタイ1:19−25
   アドベントをお迎えして、いよいよ今年もクリスマスを迎えようとしています。12月13日は 「子どもクリスマス会」が教会で行われます。
 私の妻、めぐみさんによる恒例の「めぐみ劇場」が毎年行われます。
 この方(めぐみさん)の演出全体には、この方自身のお人柄がにじみ出ていると私は思いますが、 これまでご覧になられた皆さんはどのように感じておられるでしょうか。さて、いま私は、自分の 妻をあえて「この方」と呼びました。  それは、今回のみことばを考える上でとても重要なキーワードだからです。
 この場合、私が話した「この方」とは、先の文章の文脈から考えますと、今や教会では恒例となっ た「めぐみ劇場」の主宰者である芦名めぐみさんを指しているわけです。そしてこれまで「めぐみ 劇場」を見て、それを知っている人たちなら、「ああ、あの明るくてゆかいなめぐみさん」と、首を立 てに振ってうなずくのではないでしょうか。

 「この方」とはギリシャ語では〔アウトス〕で、人称代名詞を強調するために用いられ、英語の the veryのように、「ほかならぬその、この」という意味を持っているとされています。他に、同一を あらわす代名詞としての意味もあります。
 今回は、このイエス誕生の物語の文脈の中で記されている「この方」にスポットを当てて、神さまの みこころ、その恵みについて考えてまいりましょう。

1.恐れの中で示されたみこころ
 まだ結婚もしていないマリヤに、身も知れぬ子供が生まれるという事実の前に、ヨセフは深い 困惑の中でその心は揺れ動き、自分なりに一大決心をするわけです。「内密に別れよう」(v.19)
 それが、神を怖れ「正しい人」と言われるヨセフの決断でした。けれども、主のみこころは、その 全く反対だったのです。「恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい」(v.20)です。
 これまでの経緯、事実関係が全く分からないヨセフにとって、向くべき方向を180度変化させるた めにはそれなりの理解が必要となります。人間は自らが納得しなければ、なかなか行動に踏み出 すことは出来ないからです。主の使いは、恐れの中にあったヨセフにその一番の問題の原因を知らせます。 「それは〜聖霊による」ということです。そしてその誕生の目的を明確に告げるのです。 そして、この原因(動機)と目的(神のみこころ)の間に、「この方」という代名詞が強調して用いら れているのです。
 ヨセフに語られたことばの最後に、「その名はインマヌエルと呼ばれる」と御使いは告げました。 驚くべき大きな原因と目的が示されたあとに、「スー」っと心を沈め慰め励ます「その名はインマ ヌエル」というヨセフにも馴染みの深い言葉「神私たちと共に」、が語られるのです。
振り返れば、私も一大決心のおりに、みことばによって慰められ力づけられたことを思い起こします。

2.聖書が示す「この方」
 さて次は、本日のキーワードに集中してみことばを見てまいりましょう。
このマリヤとヨセフが困惑した赤子の誕生は、神が預言者を通して語ったことの成就である理由 が示されているのですから、「この方」、つまり、マリヤから生まれるイエスが旧約で預言され ていたメシヤ(キリスト)であるということがヨセフにもピンときたわけです。 とすると、信仰深い聡明なヨセフですから、彼が思い浮かべた聖書の一つにイザヤ書が浮かんで きたと想像します。
 みなさんもすぐに浮かぶでしょう。イザヤ書7章14節と9章6,7節です。 みどり子のイエスこそ、まさに「この方」なのです。イザヤ9章6節の後半を見てみましょう。 この方の名前が列挙されています。「その名は、不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」です。
 信じる者の心に共にいてくださるお方が、このような力あるお方なのです。
 先週は、主イエスの愛弟子のヨハネのことばから、この方について学びました。 ヨハネの場合も本日と同じ〔αυτο?〕が繰り返し用いられています。 この強調の代名詞は、先に少し解説した同一をあらわす代名詞でもあります。 つまり、「この方」が、天地創造の前からあったことばなる神であり、人の光となられた神ご自身で あるということです。

 主の使徒ヨハネはイエスの十字架の死と復活の後に、はっきりとこのことを悟り、確信してこのよう に荘厳な響きを持って書き記したのです。こうして見ていくと、マリヤと別れることを決心していたヨ セフが全く反対の方向へと心を変えて決断したその理由が分かるでしょう。
 主はあなたにも語っておられます。「恐れないで、この方を迎えなさい。」 そして、ヨセフのように、「主の使いに命じられたとおりにして迎え入れ」ようではありませんか。 このクリスマスにお祝いするお方こそ、あなたの人生の助け主、救い主なのです。感謝いたしましょう!


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