![]() 「信仰の勝利」 芦名昌利 なぜなら、神によって生まれた者はみな、世に勝つからです。 、 私たちの信仰、これこそ、世に打ち勝った勝利です。 第一ヨハネ5章4節 [聖書]ヨハネ第一の手紙 5章1節〜5節 2011年は、今生きている私たちにとって生涯決して忘れられない年であると思います。 東日本大震災と、それによって引き起こされた福島原発事故は、私たち人間に、あらゆる角 度から数々の教訓を今も与え続けています。 災害で犠牲になられた尊いいのちと今も悲しみの中で避難生活を続けている方々の事を思う と、これから先、日一日を、こうした現実をどのように受け留めて行動するかが、今私たち に与えられた大きな課題であるように思います。 こうした状況の中で、私たちのJECA全国宣教委員会では、岩手県太平洋沿岸の被災地で の開拓伝道に焦点を当て、その準備を始めているのです。 悲しむ者と共にあって、そっと寄り添い苦悩を共有し、そしてその心に揺るがぬ希望の光を お届けしたいというのが私たちの願いなのです。 今年最後の礼拝がクリスマス礼拝となり、またこの聖書箇所は、来春、大学の神学部で学ぶ 芦名勝利兄が「勝利」と命名された個所でもあるのです。 このような神さまの大きな節理の中で、本日は私たちの信仰がもたらす大きな恵みと特権に ついてあらためて確認してまいりたいと思います。 1.神を信じるということ かつて、『Born Again』(新生)という、ニクソン大統領の特別補佐官であったチャール ズ・コルソンの回心を綴った本を読んだことがあります。 内容は、ほとんど忘れましたが、ウォーターゲート事件で有罪となり、実刑を受けたのです が、クリスチャンの友人から勧められ読んだ『キリスト者の精髄』(CSルイス著)を読み、 その中に記されていたヨハネ10:10の聖句に圧倒され、キリスト者として新しく生まれ たのでした。後に彼は伝道者となり、プリーズン・フェローシップを立ち上げ、また様々な 社会問題に対応する積極的な活動を展開するのです。 キリストにあって新しく生まれる人の価値観は、人の思いではなく、神のみこころを行うこ とに変えられるのです。 ヨハネは神の愛に生きるためには、信仰によって新しく生まれることが不可欠であることを、 主の復活の証言者として力強く語っているのです。 「信じる」という動詞は、5章1節から13節までに6回繰り返し使われています。 原語の意味は、「信頼する、より頼む、(神またはキリストの中へ)全信頼を置く、自分を 委ねてしまう」ということです。 パウロは「神が我らの味方であるなら、だれが我らに敵対しうるか」(ローマ8:31)と記して います。ここに本日のタイトルの勝利の確信が秘められているのです。 私たちが神を信じるということは、決して盲信ではなく、自らの知識、認識、積極的な意志 を持って、聖書に書かれていることが事実であると確信して、「イエスは救い主です」と信 じているのです。 2.イエスによって与えられた勝利 我が家の末っ子に勝利という名前を付けましたが、これは、今は珍しいかもしれませんが、 戦時中はごくありふれた名前であったそうです。勝利を「かつとし」と読んだりしていたよ うです。 実は、イエスさまがお生まれになった二千年前のユダヤでも、イエスという名はごく一般的 なものであったようです。 ヨシュアも実はイエスと同じ意味で、「ヤハウェ(神)は、救い」、あるいは「主は勝利」 という意味があるのです。 そのようなわけで、ヨハネはここで、一般の人々が、ローマの圧政から救い出して下さる神 とか、また私たち日本が戦時中、勝利の祈願を込めて「勝利」と言っているのとは分けが違 うのです。 キリスト者の生涯を貫くのは神への信頼とその愛に生きるということです。なぜなら、「神 は愛」だからです。神によって新しく生まれた者は、おのずと愛の道を歩み進むことになる のです。そしてそれは義務感からではなく、行為の動機として表に出るので、重荷ではなく 喜びとなるのです。(ガラテヤ5:22)それは御霊が結ぶ実の最初の1番と2番目です。 さて、最後に「勝利」(勝つ)ということばに対応する名詞と「打ち勝つ」という二つのこ とばに目を留めたいと思います。 4節と5節に「世に…」(対格)という品詞が3回使われています。「神がこの世を愛した」 という、その「世」です。つまり罪が支配するこの世界、救いを必要としている私たちの社 会です。そしてもう一つは、「打ち勝った」(ニコー)の不定過去(アオリスト)征服する、打ち 負かす、克服するという意味があります。クリスマスのイエスさまが、十字架の死を打ち負 かしたことによって、信じる私たちに、この確かな勝利が与えられているのです。 ●メッセージのご感想やご質問をお気軽にお寄せください。またお聞きしたいテーマや聖書箇所などのリクエス トがございましたらご連絡ください。 メールはこちらにお願いいたします。 牧師宛 |