これは、学校での授業・交流活動・教師の支援・特別活動等において、こんなふうにインターネットを活用できるのではと、思いつくまま上げたものです。学校での実践の参考になれば幸です。


学校におけるインターネット活用例


 

1 授業における活用

 

(1)地理の授業において(バーチャルツアーと調べ学習)

 

 世界各国や主要都市のホームページを利用して、地理の授業において、グループ毎に世界旅行のルートを決めさせて、バーチャルツアー(仮想旅行)を体験させることにより、各国の状況等の情報を収集し、発表させることができる。

 

 地理等の授業において、「アメリカの自動車産業」等のテーマにより、グループ毎に情報の検索と収集を行い、この成果を資料としてまとめて発表するなど、生きた授業展開ができる。

 

(2)郷土の文化財・自然についての授業において

 

 三内丸山遺跡や、世界遺産の白神山地、十三湊等郷土の学習素材について、県や市町村から最新情報を得ることができ、郷土に関しての最新の学習ができ、興味関心を深めさせ、効果的な学習が期待できる。

 

 青森県総合学校教育センター(仮称)等のデータベースから、例えば「青森県の植物」について、画像を含む情報を検索して活用できることから、図鑑のコピーなどのように著作権等を全く気にすることのない学習素材を得ることができる。

 

(3)英語の授業において

 

 英文のホームページの読解や、英文によるメールの交換、英文による情報発信を通して教科書にはない実際的な英語に触れることができ、英語の学習のより実践的な展開ができる。

 さらに、音声や動く画像のやりとりができることにより、まさに居ながらにしてオーラルコミュニケーションの実践ができ、世界各国との交流を通して、国際理解教育の推進ができる。

 

(4)理科の授業において

 

 アメリカ航空宇宙局(NASA)や、世界各地の天文台が提供している最新の天文データ(星の画像)や、天体シミュレーションソフトにより夏の星座を映しだしたり、理科の授業を効果的に進めることができる。また、各種実験方法の紹介や、力学実験をシュミレートしたホームページを利用することもできる。

 

(5)芸術の授業において

 

 ルーブル美術館の作品や、クラシックの名曲集等膨大なデータを、インターネットにより直ちに検索して、鑑賞することができ美術、音楽の作品鑑賞の学習に利用できる。

また、作者の生涯や特徴等の紹介もあり、生徒は興味を持って学習を進められる。

 

(6)環境教育において

 

 生徒が県内各校での気温や降雨量等を測定した気象データをインターネットを通じて集め、これらを集計した形で各校に提供し、青森県全体の環境の変化から、さらには同じ取り組みを世界的規模で実施している「環境のための地球学習観測計画(GLOBE)」により、世界的な環境変化について、自らの測定データを生かした新たな環境教育を実践できる。

 また、ごみ・リサイクル問題等での意見交換ができる。

 これは、環境問題のみならず理科や地理の学習への発展も期待できる。

 

(7)政治経済等の授業において

 

 大手新聞社や出版社のニュースやネットワーク上のニュースサービス、メーリングリスト等により、学習に関連する資料を、今までのように新聞等の切り抜きをするなどの手間をかけずに収集・整理することができ、発表等に利用し効率的な授業を展開できる。

 

(8)各教科における情報教育の教材そのものとしての活用

 

 数学、理科における「情報手段の特徴の理解」、「高度情報化社会」の学習において、インターネット自体を教材そのものとして、授業で体験させることができる。

 社会や特別活動において、「情報化の特質、社会や人間への影響、情報の重要性、情報に対する責任感」を学習する上で、インターネットを生きた事例として授業に取り入れることができる。

 国語や英語において、「情報の判断、選択、整理、処理能力及び新たな情報の創造、伝達能力、コミュニケーション能力の育成」の学習において、インターネット上の情報を、直接的に授業で使用できる。

 

(9)専門学科の授業において(自分の学校にないコンピュータの利用)

 

 情報技術科のある特定の工業高校にしか設備されていない特殊なコンピュータを、それが設置されていない遠隔地の学校においても、課題研究等で、インターネットを介してあたかも自分の学校にあるコンピュータのように使用して学習できる。

 

(10)情報技術(工業)、情報処理(商業)の授業において

 

 情報技術科や情報処理科、情報コースの生徒にとって、インターネットは情報通信ネットワークそのものの教材として、例えば、HTML言語、java言語等インターネット関連言語の学習や情報通信機器等の学習に活用できる。

 インターネットを通して、新総合学校教育センター(仮称)の「教育情報システム」等を、最新のデーターベースの学習のための教材そのものとして、活用することができる。

 

(11)電子マネーや個人輸入の授業において

 

 商業科や国際経済科等の授業において、電子取引や電子マネーの現状、危険性、暗号化についてや、インターネットを利用した個人輸入について、実際の状況を見ながら学習できる。

 

(12)特殊教育において

 

 病気等による身体的な制約から、生活規制があり、生活体験の不足や、同年代の生徒の交流ができないでいる特殊教育諸学校の生徒が、インターネットにより社会参加や意見交換・発表を行うことにより、学習活動の制約を補完し、また交通上の制約を越えて同年代の高校生とインターネット上で交流学習ができ、積極的な学習活動が期待できる。

 


 

2 学校としての交流活性化において

 

(1)メーン州との交流事業の深化と日常化

 

 平成10年度に教育委員会で実施した「メーン州との交流事業(高等学校生徒派遣)」で派遣された20名の生徒は、ホストファミリーや訪問したメーン州の高校生と、インターネットにより継続的な交流を続けることにより、派遣事業をより深いものとすることができる。

 また、派遣された生徒以外の生徒でも、メーン州の各高等学校等との連携により、生徒同士の1対1の交流ペアを組むことにより、電子メールの交換を日常的に行い、従来のエアメール等と違ったリアルタイムでの意見交換、生活の状況を音声や画像さらには、動画で交換することが可能になり、交流事業を広域的にしかも日常的なものにできる。

 

(2)リアルタイムの学校紹介や交流イベント

 

 現場実習や文化祭など、各学校のその時々の状況を、情報発信していくことにより、保護者や地域社会の人々の学校理解を深めることができる。文化祭などでは、距離的な制約を克服した学校同士がドッキングしたイベント(インターネット上でのディスカッション、ゲーム、アンケート等)を企画実施でき、学校間交流を図り活性化したものにできる。

 また、中学生にとってインターネットで得られるその時々の高等学校の情報は、学校案内パンフレットから得る情報に息を吹き込み、体験入学等の実際の体験と相まって効果的な進路指導となる。

 

(3)地域文化の発信を通しての情報発信

 

 各校の地域社会における「ネブタ」、「えんぶり」等の祭りや、文化財についてに生徒が自ら取材し、まとめ、文書・画像・音声等を含むマルチメディアのコンテンツ(内容)として作成し、インターネットで公開することにより、情報発信能力の育成ができる。

 また、画面を見た人たちからのメールにより、幅広い意見交換ができ、生徒の社会性育成の良い機会とすることができる。

 

(4)各種プロジェクトへの参加

 

 現在、インターネット上で行われている「ユネスコ・メッセージアート・プロジェクト」や、「ワールドスクール・ジャパン」等の教育関連の各種プロジェクトに、青森県の県立学校も参加できる。

 

(5)学習成果の発表や全県的なイベントへの参加

 

 青森県産業教育フェアにおける生徒の意見発表やファッションショー、ロボットコンテスト等において、動画及び音声の配信によって直接参加できなった生徒もインターネットによって参加することができるようになる。

 課題研究等の学習の成果についても、現在、生徒の発表会等で発表の機会があるものの時間的な制限により一部代表の生徒のものでしかなく、その内容を十分に発表することができなかった。これを、インターネットを利用することにより、、すべての生徒の学習成果を発表することが可能となる。これらの成果は学校を越えて同じようなテーマの研究に生かされ県全体のレベルの向上が期待できる。

 

(6)「ものづくり教育」の推進

 

 現在、工業高校が特殊教育諸学校と連携して進めている、特殊教育での教材づくりを通した「ものづくり教育」において、その作成する教材について、細かな意見交換をインターネットを通して日常的に行うことができ、デザインや色彩等も画像で確認するなど、実際に訪問しての活動を援助して、より良い「ものづくり教育」が可能となる。

 


 

3 教師の指導の支援として

 

 

(1)大学や企業の情報収集による実践的な進路指導の展開

 

 現在、ほとんどの大学や企業においては、学部等の研究テーマや教育内容や、企業活動の内容、仕事の種類等について、大学案内や企業パンフレット等以上の詳細な情報を公開しており、また入学者選抜や採用試験等の情報についてもホームページ上で案内しており、生徒の進路指導に直に活用できる。

 

(2)卒業生等との交流

 

 同窓会等の卒業生に対する情報提供や、また卒業生からの情報収集をインターネットを通じて行うことにより、進学や就職してからの状況等を即時的に収集することができ、進路指導の充実を図ることができる。

 

(3)各種研究協議会等での資料提供及び新たな協議・研究の場として

 

 各種の教育に関する研究協議会等での資料を、インターネット上で収集・整理・提供することにより、時間や紙面の制限により部分的な資料提供であったものから全体的な提供とすることができる。また、直接参加した教員以外であっても資料を得ることができる。 また、時間内では十分な協議ができなかった場合や、質疑応答をインターネットで行うことができ、さらに、インターネット上で共同プロジェクトを組むことにより、地域や校種を越えての共同研究を進めることができ、さらに、一つの学校で作成した教材プリントや資料などの成果をすべての学校が、直接的にワープロの文書として活用できる。

 

(4)教育用ソフトウェアの検索と提供

 

 「青森県総合学校教育センター(仮称)」(平成10年4月1日開所予定)の「教育用ソフトウェアライブラリセンター」の整備を進め、それぞれの学習活動に最も適した教育用ソフトウェアを検索することができるようになる。

 また、現在インターネット上にあるフリーソフトウェアが世界的な規模で蓄積されており、有名なものは市販されているソフトウェアを凌ぐレベルのものもあり、教材用のソフトウェアの蓄積も多く、これらを検索し、ネットワークを通じて無料で手に入れ、学校のコンピュータで使用することができる。

 

(6)青森県総合学校教育センター(仮称)での情報提供

 

 青森県総合学校教育センター(仮称)での研修内容の詳細や、講師、事前準備物等の情報等を提供することにより、教員の効果的な研修と自己研修を支援する。

 将来的には、今までの教育センターで開発したソフトウェアや今後青森県総合学校教育センター(仮称)で開発するソフトウェア、青森県の学校関係者が作成したソフトウェアをネットワークを通じて、学校に居ながらにして手に入れることが可能となる。

 


 

4 特別活動等の指導において

 

(1)こころの教育の支援

 

 インターネット上の「いじめ」関連ページの事例等を利用することにより、「いじめ」の実際的な事例を豊富に得たり、また、同じような悩みを持つ生徒の考えを知るなど、こころの教育を支援する。

 

(2)海外修学旅行等の事前学習

 

 韓国等への海外修学旅行等の実施の前に、インターネットによる情報収集や、交流先の学校との意見交換等により、事前学習を進めることができる。

 


 

5 効果面からの項目として

 

(1)情報リテラシーの育成

 

 生徒がインターネットを活用することにより、コンピュータを単体で活用するばかりでなく、情報通信ネットワークによって一体となって機能することを直接体験することにより、高度情報通信社会を生きる生徒たちが、情報に埋没することなく、情報や情報機器を主体的に選択、活用し、情報を積極的に発信することができるようになるための基礎的な資質や能力、すなわち、「高度情報通信社会における情報リテラシー(情報活用能力)」の基礎的な資質や能力を育成する。

 

(2)個を生かし創造性をはぐくむ学校教育

 

 各学校が、一つの学校の枠を越えて、様々な学校や地域や他の機関との情報の共有・交流をすることにより、学校がそれらとの連携の下に新たな教育活動を展開することを可能にする。博物館、美術館、図書館、大学等は生徒たちにとって、魅力のある教育用素材の宝庫であり、これらの素材を授業に活用することは、生徒たちの学習の対象を広げ、新たな興味や関心を高める上で、その効果は極めて大きなものがある。

 学校の外部と様々な情報交換を行うことなどは、日常のありふれた活動となり、学校外の様々な機関、組織、人々等との連携・協力の下に教育を進めることにより、各学校はそれぞれの学校単独ではなしえない教育活動を展開し、情報通信ネットワークの対象を世界に広げることによって、個を生かし創造性をはぐくむ学校教育につながっていく。

 

(3)「新しい学校(中教審答申の提言)」への準備

 

 学校自体が高度情報通信社会にふさわしい施設・設備を備えた「新しい学校」になっていくことにより、情報収集の迅速化、学校運営や学校事務処理の合理化・迅速化等が図られ、保護者、地域の人々、さらには広く社会に対し、自らの情報を積極的に発信していく開かれた学校となっていくことができる。

 学校は、その学校の置かれた地理的境遇に関係なく、必要とする情報を国内にとどまらず世界にまで広げ、かつ迅速に入手して、指導の場面に生かしていくことができる。このことは、生徒たちの学習素材を豊かにし、生徒たちの教育を充実させることにつながる。 学校は必要な情報の収集、情報交換等を適時に行い、遅滞なく必要な措置を講ずるなど、学校運営の改善・充実にも寄与するところが非常に大きい。

 


  授業等でインターネットを利用する時、便利なリスト集です。どうぞ一度お試しを! 

博物館・図書館URLリスト集


 

戻る