たばこ問題Q&Aその1(天寿の全う10人に1人)

 

Q たばこを吸っても90歳まで生きる人もいるのに、たばこは本当に害なのですか。

A たばこを吸っていて天寿を全うできる人は、喫煙者のせいぜい10人に1人。大抵の方は志半ばにして病に倒れるようです。医師の立場からは、絶対に喫煙を勧めることはできません。理由は次の通りです。

1.個人差の問題 個人差があるのでたばこを吸っていても、特に健康に影響のない人もまれにはいます。例えば、たばこの中の「ベンツピレン」という発がん物質への感受性の遺伝子が発見され、生まれつきこの物質でがんになりやすい人がいることが分かりました。

 しかし、自分がたばこで病気になりやすいかどうかを前もって予測することは不可能に近いのです。

 たばこを吸っても大丈夫かどうかは、実際90歳まで生きてみて初めて分かるのですが。極めて危険なかけになるでしょう。

2.たばこ事情の変遷 現在90歳の人が生きた時代にはたばこは貴重品でした。一人当たりの本数もこの20年で20本から25本へと増加しています。建物の気密性も高くなり、副流煙に曝される危険性も増加しました。今後90歳まで生きる喫煙者の割合は、昔よりますます現象することが予想されます。

3.否認の心理 依存症の患者さんに一般に見られますが、喫煙者にとってはたばこが危険であることが認めがたい「否認」という心理があります。WHO(世界保健機構)でも20世紀最大の疫病とされ、その重大な害はもはや医学の常識になっているたばこです。その危険を否認する論理のおかしさは、戦争で生き残った人がいるからといって戦争が安全だというのと同じことです。