日本には1900年から未成年喫煙禁止法があります。未成年者の喫煙を容認した親権者には1万円、未成年者にたばこを売った業者には2万円の罰金が科せられます。
しかし、未成年者でも自動販売機やコンビニで気軽にたばこが買え、喫煙を注意する気骨のある大人が少なくなった今日、十代の喫煙率は増える一方です。喫煙経験者は高校三年生男子の約半数に及び、日常喫煙者は30%に上るというデータがあります。自販機の台数がうなぎ登りになるにつれ、未成年の喫煙検挙数は激減しています。
日本では未成年の喫煙を「これからの未来を背負う世代の健康を守る」という立場からではなく、「道徳上の規範」として禁じていた側面があります。喫煙率の上昇により、いわゆる不良ではない高校生や中学生がたばこに手を出すようになるにつれ、大人の側がしっかりした理由付けを失い、未成年者の喫煙を食い止めにくくなったのかもしれません。
喫煙開始年齢が低ければ低いほどがんになる率は高く、またニコチン依存症は重症でやめにくいというデータがあります。若くて好奇心のおう盛な未成年者にとって喫煙への誘いを拒絶するのはとても難しいことです。両親や学校の先生、兄弟や先輩、友達など身近な大人や周りの仲間の喫煙率が高いほど、未成年者の喫煙率も高いことが分かっています。
未成年者の喫煙を食い止めるためにはまず、大人が喫煙を取り巻く問題を知り、未成年者のいる環境からたばこを追い出すことです。大人自身の禁煙が大切なのは言うまでもありません。
生徒に禁煙を指導する先生はニコチン依存症について理解した上で、たばこをやめるための具体的な方法を生徒に示して欲しいと思います。そうすることで、ニコチン依存の生徒が将来にわたってたばこに縛られる不自由な生活を送り、挙げ句の果てに志半ばにしてがんに倒れるのを防げるかもしれません。
