たばこ病あれこれ(下)(ぜんそくの発作を誘発)

 

 前回に引き続き、たばこによって起きる病気を紹介します。

3.気管支炎、気管支ぜんそく、肺気腫(しゅ)
 喘息もたばこによって発病したり、発作が誘発されたりします。これは、周りの人にも影響します。小児科医は喘息のお子さんが受診すると、お父さんやお母さんの喫煙歴をうかがい、喫煙するご家族がいる場合は、ご家族に禁煙指導や外で吸う協力のお願いをします。病気の原因をそのままにして薬で治療しても、病気はよくなりません。

 たばこをすっている人はよくせき払いをし、たんを出しますが、慢性の気管支炎や咽頭(いんとう)炎が起きているためです。さらに肺気腫なども起きて呼吸機能が悪くなり、心臓にも負担がかかるようになります。

4.胃かいよう、十二指腸かいよう
 血行不良は消化器にも起こります。また、さまざまな有害物質が粘膜を傷害します。そのため胃かいようや十二指腸かいようも起こりやすく、治りにくく、再発しやすくなります。たばこをやめるとストレスで胃かいようになるというスモーカーがいますが、これは間違いです。実はたばこそのものがかいようやむかつきの原因となるのです。

5.舌がん、歯周病
 煙が真っ先に入っていくのは口の中からだすから、口の中にもさまざまな病気が起こります。舌のがんはもちろんのこと、歯肉炎、歯槽のうろうなどの歯周病を起こし、歯肉を硬化させ、歯を支えている骨をもろくします。喫煙者に若くしていれ歯が必要な人が多いのはこのためです。

 たばこの煙は周りの人にさえ歯肉着色を起こし、血流低下による肌の老化、しわの増加や口唇の着色の原因にもなるので、美容上もおおきな問題です。美しくありたい若い女性は要注意ですね。

6.高脂血症、糖尿病
 「たばこをやめると太る」と禁煙をためらう患者さんがいらっしゃいますが、どちらの病気もたばこが悪化の原因となります。高脂血症、糖尿病の患者さんを襲う脳卒中や心臓病などの恐ろしい合併症をふせぐためにも、まず、禁煙が必要です。