2000年度医療活動方針


 今年度の再重点課題は老人性痴呆疾患治療病棟の開設です。職員、組合員、地域の患者さんや家族の力を結集して念願の課題を成功させましょう。厳しい医療情勢のもとで、医療と経営を守り、発展させていきます。
 

<老人性痴呆疾患治療病棟の開設>

 地域には痴呆症状を持つお年寄りが増加しており、当院にも入院治療の要請が絶えずありながら、その要請に十分応えられずに来ました。津軽地域には対応する精神科病棟がないことから、今年度に国の補助を受け、当院に60床の老人性痴呆疾患治療病棟を建設することになりました。01年1月開設を目処に準備を進めます。
 痴呆そのものの改善は困難としても、痴呆に伴う症状(夜間せん妄、徘徊、被害妄想等)については薬物療法や環境療法によって一定の回復は可能であり、入院後は在宅や施設への退院などが望まれます。
 入院治療にあたっては、正当に自己主張できない痴呆患者さんの人権の保護にはとくに気を配り、個室隔離や身体拘束を極力避け、けがなどのないような治療環境を作る必要があります。
 重度の痴呆患者さんの治療・介護にあたっては、介護補助者のマンパワーが決定的に重要ですが、設置基準では不十分なことから、雇用形態を検討して補充します。
 痴呆疾患患者さんの紹介、退院後の入所等のケアのためにも、他の病院、診療所、老人施設等との緊密な連携をはかっていきます
 

<入院医療>

 99年度は入院予算病床を超過することができました。診療部門のすべてのスタッフが、「入院の必要な患者さんが入院できる体制を確保する」ことを念頭に医療活動を旺盛に進めたことの反映です。今年度も各病棟間でのベッド調整を軸に効率的な入院医療を進めます。
 00年1月開設予定の痴呆病棟は当面フル稼動は無理なので、大きなデフェクトを残さないように既存の病棟の奮闘が求められます。
 

<精神科救急医療>

 99年度下期から、県の精神科救急医療システムが稼動しました。当院では従来から夜間休日の救急医療に対応していたため、1病棟に個室2床を増設しただけで大きな混乱もなく実施することができました。このシステムを利用しての夜間休日の入院数は、県内の民間病院の中で群を抜いています。今年度も救急医療にも十分対応できるように万全の体制で臨みます。
 

<アルコール医療>

 1病棟に個室を増設することに伴い、アルコール入院医療は主に2病棟で、離脱期は主に1、3病棟で担当することとなりました。また、アルコール治療ユニットを設け、外来・デイケア・入院のすべての患者さんに連続的、統一的に対応することとしました。今後はユニットを中心としてARP(アルコール・リハビリテーション・プログラム)を施行し、重点を入院から外来・デイケアに移行していきます。
 

<看護体制>

 99年度上期に新看護(3:1A加算)体制への移行を行いました。業務の効率化と他部署との連携をさらに進めて、看護業務の軽減をはかります。
 

<外来医療>

 今年度から精神科訪問看護を基本的に「ステーションふじしろ」に移行します。
 健生病院(および隣接診療所)精神科外来との医師の相互乗り入れを検討します。
 

<デイケア>

 当院以外でのデイケアの開設や職親・共同作業所などへの「卒業」も多く、予定通りの患者数確保ができませんでした。
 大規模ユニット50人×2の100人に対応できる体制から、70人ユニットに体制を再編します。デイケア適応の入院患者さんがもれなく参加できるように、入院中からの意識的な働きかけを強めます
 

<情報処理システム>

 院内情報処理システムのハードウェア(LAN構築など)は99年度でほぼ整ったので、今年度はソフトウェアを整備して、医療情報の有効活用を行います。また、インターネットのホームページが日常的に更新できるように体制を整えます。
 

<医療活動の見直し>

 常に組合員さんや地域のみなさんから選ばれる精神科の病院であることを目指し、日常の医療活動の点検と見直しを進めます。
 とくに接遇問題は重要です。患者さんや家族の方に不快感を抱かれないように、親切で節度のある対応をします。99年度は職員を呼ぶ時に敬語を使わないことが徹底されたので、今年度は患者さんに丁寧な話し方をしましょう。
 精神科においても診療情報の適切な開示が求められてきています。民医連の進めているカルテ開示の方法について検討し、当院のやり方を策定します。
 

<医療・福祉との連携>

 社会福祉法人との連携を強め、日常的に意思疎通を計ります。
 健生病院や他院所、施設、福祉事務所、保健所などとの連携をさらに強化します。

(以上、2000年5月17日 藤代健生病院大会にて)